固定資産の除却損
もう以前に廃棄していて、実際には存在しない固定資産がそのまま固定資産台帳に登載されているようなことはないでしょうか?固定資産については、定期的に棚卸を実施するように心掛けましょう。固定資産は廃棄した時点で、帳簿残高を除却損として損金算入することができます。また、実際には存在する資産であっても、以下で説明する「有姿除却」又は「ソフトウエアの除却」に該当する場合には、除却したものとして損金算入することができます。
有姿除却
もう廃棄しても良いものであっても社内に残されているものというのは多いものです。
廃棄等をしていなくて、実際には会社内にある場合であっても、次により計算した金額を除却損として損金の額に算入することができきます。
その資産の帳簿価額−売却した場合に見込まれる価格=除却損
これに該当するのは次のような固定資産です。
- ・もう事業には使っていなくて、今後も使う見込みのない固定資産
- ・特定の製品を生産するためのみの金型等で、その製品の生産が終わり、今後も使用しないことが明らかなもの
ソフトウエアの除却
ソフトウエアというものは、年々、バージョンアップされ、また新製品が開発されて、従来品とは比べ物にならないくらい進化しますので、古くなったソフトウエアは使われることはなくなります。
そのソフトウエアは実際にはあるけれども、今後は使うことがないことがはっきりしているときは、ソフトウエアの帳簿価額を損金に算入できます。
この対象のソフトウエアは次のようなものです。
- ・そのソフトウエアを使う業務が廃止され、又は他のソフトウエアを利用することになり、そのソフトウエアは今後使用しない場合
- ・そのソフトウエアを複写して販売するための原本であったが、新しい製品ができたり、バージョンアップ等により、今後、販売を行わないことがはっきりしている場合
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